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一杯のかけうどんが私の人生を変えてしまった。それはルーブル美術館の近くにある日本食堂街の一角にあるうどん屋さんであった。夏季研修を終え久しぶりに口に出来るうどんに胸を躍らしながら、のれんをくぐった。かけうどん1500円にも関わらず、外には行列が出来ていた。パリで「讃岐うどん」の楽しさや面白さもっと知ってもらう方法はあるだろうか。私の脳裏に浮かんだことはサブカルチャーの祭典として最近とみに注目されているジャパンエキスポであった。主催者に打診して出展のOKをもらってからひたすら狭い香川を西へ東へと飛びまわった。おうどんだけでなく提供していただいた香川県産品の重さはざっと200キロを超えていた。そして、行政が作った観光パンフレットや観光DVD50キロが「さぬきの夢2008inパリ」のブースにぎっしり飾られた。壁面には前衛書道家が書いてくれた花鳥風月の6枚の大型掛け軸が人目を引いた。会場のスクリーンではフジテレビから版権を得た「UDON」の英語バージョンがヨーロッパで初公開された。資金も組織もない中で出展申し込みから開催まで約半年しかなかった。しかし、日仏プレス関係者や日系企業のために催された在仏日本大使館主催のジャパンエキスポ前夜祭では私を含めて3人のスタッフが招かれた。そこでは丸亀から持ってきた団扇が涼を求めたゲスト達の手に渡っていったのである。私が四国夢中人になった瞬間である。
尾崎美恵 Mie Ozaki