2017年



本島、広島、与島、牛島、手島、小手島など、大小28の島々からなる塩飽諸島。「塩飽(しわく)」とは、坂出などで盛んだった「塩焼く」からきているとも、激しい潮流を意味する「潮湧く」からきているともいわれています。周辺海域は古くから海上交通の要衝でしたが、潮の流れが速いため船の操舵に長けた島民の航海技術が重宝され、戦国時代には塩飽水軍が活躍。江戸時代にも自治権が安堵され、独自の歴史や文化が育まれてきました。

今回のテーマは「島の魅力発掘」です。

「瀬戸の幸」島の方々が丹精込めて作られた有機栽培の果物と野菜、そして瀬戸内海で採れたばかりのピチピチの魚介類が食材です。(尚、雨天の場合は食材の変更あり)
「島遍路整備」弘法大師の遺徳を偲び、仏の道に尽す民情は手島の八十八カ所の札所にも見受けられます。今回は盆月(新暦八月)二十一日のお大師参りを前に島民と一緒に遍路道の整備をします。




*期間 平成29年7月29日~31日
*場所 瀬戸内海塩飽諸島 手島 丸亀市沖約10キロ 人口40名(平成22度)
*宿泊先 手島 手島自然教育センター
塩飽 http://www.pref.kagawa.lg.jp/chiiki/setoisland/detail/teshima_marugame/
*食材提供 漁師の浜本さん(魚介類) /島民の皆さん (野菜と果物)
*参加者 農交ネットメンバー
1. 池田 茉史さん(まふみ) 京大農学部資源生物科学科3回生 (奈良出身)
2. 岩澤 素子さん(もとこ) 京大農学部 食料環境経済学科 2011年卒(香川出身)
3. 荒川 貴行氏(たかのり) 京大農学研究科応用生物科学専攻修士1回 (大阪出身)
4. 尾崎 純さん(じゅん) 京大人間環境学研究科共生人間学専攻修士2回 (千葉出身)
5. 柴田星斗氏(せいと) 京大農学部食料・環境経済学2回生(東京)
6. 岩男 望さん(のぞみ) 京大農学部食料環境経済学科3回生(神奈川出身)
7. 兼近 深宇さん(みう) 京大農学研究科 地域環境科学専攻 修士1回生(奈良)
8. 田中 花音さん(かのん) 京大総合人間学部 1回生(神奈川)
9.土井原 沙織さん(さおり) 京大農学部資源生物科学科3回生(岡山出身)
10.大石 和男氏 京大大学院農学研究科助教・農交ネット創設者(広島出身)
社会人参加者 (調整中)
11.半井 真司氏 JR四国社長
12.黒川 克二氏 JR四国事業開発本部短刀課長
13.谷井 俊輝氏、 JR四国事業開発部
14.谷井 夕貴氏 JR四国営業部
15.久保田剛司氏 ㈱久保田麺業代表取締役
16.倉田茂幸氏 ㈱久保田麺業営業部長
17.大熊智美氏 香川県政策部自治振興課
18.高山桂一氏 香川県議会史編さん室長
19.土居義昌氏 香川県企業立地推進課
20.河野幸彦氏 香川県環境森林部みどり整備課
21.田川健三氏 前丸亀市観光協会事務局長
22.五百森信幸氏 元丸亀市職員(塩飽諸島港湾事業担当)
23.広谷鏡子氏 さぬき広島出身 作家 +友人1名
25.田中逸雄御夫妻 Iターン御夫妻
26.塩田康広氏 共同ビデオ㈱社長
27.大西紘司氏 114銀行勤務/香大大学院地域マネジメント
28.尾崎美恵 四国夢中人 代表




(参加費について)
朝食と夕食は元小学校の「手島自然教育センター」調理室で準備し、教室で頂きます。昼食は戸外でバーベキューを予定しております。他、ノンアルコール類や若干のアルコールは準備しておりますが、アルコール類の持ち込みは可です。調理も片付けも参加者で分担して行います。尚、島民の方々にお支払いする実費並びに経費を差し引いて、参加費が残った場合には今後の塩飽部隊の活動費に充てさせて頂きます。
御理解の程、何卒宜しくお願い致します。

参加費(学生、外国人、子供は参加費なし)
日帰り昼食のみ3000円 / 1泊3食(昼+夕+朝) 5000円 / 2泊7食 10000円




*日程 7月29日 土曜日丸亀港発11:05―手島港着12 :05(客船)  手島行きの便
7月31日 月曜日手島港発16:50‐丸亀港着18:10(フェリー)丸亀帰りの便
*協賛企業 農協食品㈱(もも鳥肉/骨付きどり)
㈱久保田麺業(竹清釜かけうどん/骨付きどり味焼うどん)
共同ビデオ制作㈱ ドローン撮影
*協力 NPO法人 石の里広島 手島自然教育センター(宿泊先)
*メデア取材 四国新聞社/読売新聞社/NHK高松局/
坂口祐編集長四国食べる通信 http://taberu.me/shikoku


香川本鷹栽培農家訪問 [7/29フリータイム]
高田氏は幻になりつつある本鷹だけでなく、多くの野菜を育てて、丸亀市内の保育園児たちに収穫体験をさせたり、広大な畑一面にひまわりを植えて夏の風物詩を演出しています。彼から瀬戸内海の農業について多くのことを学びます。



ヒマワリ畑
島民が丹精込めて育てたヒマワリ畑が我々をを暖かく迎えてくれます。

手島港草刈[7月30日午前中]
毎年、お盆に帰省される方々を気持ちよく迎えるために手島自治会では島民総出で港周辺の清掃をします。農交ネットのメンバーもお手伝いをいたします。



島遍路整備[7月30日午後~]
手島には神社が5箇所とお寺が2箇所あります。また、島内では、八十八ヶ所めぐりができ、春(4/21)と夏(8 /21)の年2回お大師まつりが催されます。集落内の生活道路沿いや海岸や竹林の中にありますが、道が閉ざされたり、ブロックで囲まれているものや、小さい祠になっているものなどの形が崩されています。今回は8番札所(千手観音)から23番札所(薬師如来)までの遊歩道1.5kmの整備をします。

島遍路体験[7月31日午前中~]

 

香川県魅力ある地域作り団体育成支援業
http://www.pref.kagawa.lg.jp/content/etc/web/upfiles/w9i3ia160916085732_f02.pdf

*期間 4月29日11 :10 丸亀港発~5月1日15:50手島港発
5月1日「仲南町森林組合」による竹林伐採と竹のチップ化
孟宗竹伐栽本数400本+チップ化 伐採面積0.05h
*場所 塩飽諸島 手島 人口27名・19世帯・周囲10キロ(平成27年)安養寺
*宿泊先 手島自然教育センター
*参加総数 約40名

鎌倉時代に建立された安養寺は立派な石垣に囲まれた真言宗のお寺として昔から手島の人々の信仰の拠点でした。しかし、現在では裏山から竹藪が年々侵食しこのまま放置すれば境内への損害も生じてくる恐れがあります。更に、市内の塩飽諸島5島のうち、手島が最も人口と世帯数の減少割合が高く、 高齢化しており、島民から自分たちの畑や住居の周辺の手入をするのがやっとという状況をお聞きしました。

そこで、こういった現状を少しでも打破するために、今回京大生を中心にした農交ネットワークの学生達が仲南森林組合のご協力を得て、竹林伐採を行う企画 をスタートさせました。




京大関係者(9名)農交ネットワークメンバー他

京都大学大学院農学研究科助教・農交ネット創設者 大石和男氏 (広島出身)
京都大学農学部 食料環境経済学科 2011年卒岩澤素子さん(もとこ)(香川出身)
京都大学大学院人間環境学研究科修士課程 2回 尾崎 純さん (千葉出身)
京都大学大学院人間環境学研究科 修士課程 2回生馬場智也君 (香川出身)
京都大学農学部資源生物科学科3回  池田 茉史(まふみ)さん (奈良出身)
京都大学農学部食料環境経済学科3回 岩男 望さん(神奈川出身)
京都大学農学部食料環境経済学科2回 中村 亮太君(兵庫出身)
京都大学工学部物理工学科2回    鈴木 七央也君(栃木出身)
京都大学文学部3回生        平井良江さん(大分出身)

地元関係者(10名前後)

JR四国事業開発部 鎌田瑞輝氏、谷井俊輝氏、谷井夕貴氏
JA香川県営農部営農企画課 大倉貴裕氏
㈱久保田麺業 代表取締役 久保田剛司氏
香川県環境森林部みどり整備課森林整備グループ 河野幸彦氏
仲南町森林組合 会員4名 竹伐採チップ化
さぬき広島茂浦の方3名
正覚院副住職(本島)三好祥晃氏
日本コカ・コーラ株式会社 経営戦略室 ナブニート・シング氏
114銀行勤務/香大大学院地域マネジメント 大西紘司氏
四国夢中人代表 尾崎美恵氏

手島島民 (10名) 島出身者(5名)「ふるさと手島会」
撮影取材: (ドローン使用)共同ビデオ制作株式会社 塩田康広氏 (協讃企業)
協賛企業: JA香川県「讃さん広場」(おいで米60kg/讃岐豚/アスパラ/キャベツ等)
農協食品㈱(もも鳥肉20kg/骨付きどり30本)
久保田麺業(竹清釜かけうどん120食/骨付きどり味焼うどん80食)
協力: NPO法人石の里広島
仲南町森林組合(竹チッパー・4トン車・組合員5名)
香川県環境森林部(のこぎり24本・ヘルメット20ケ)






参加者のコメント
農交ネット創設者

京都大学大学院農学研究科 大石和男助教
京大・農業交流ネットワークでは、これまで20年あまりにわたって、農作業などの手伝いを通じて農業交流活動を行ってきた。最近の学生は、社会貢献に対する意識も高く、じぶんたちの活動が社会に与えるインパクトについての関心も強い。その意味で今回の手島での景観整備(竹林伐採)は、作業を通じて、島社会への貢献を意識できるよい機会になったと思う。

農交ネットメンバー


[池田 茉史さん]
今回手島に対する思い入れがぐっと大きくなった訪問でした。以前までの訪問では手島の存在や雰囲気を知っただけで、こんな島があるのか〜という感じでした。けれど、今回島の方達と一緒に竹林を伐採し、お話をすることで島での生活や島の人たちの人となりに触れました。
それに伴って、ここで私たちは何ができるのだろう?もっと島の人たちと色々なことがしたい!と強く思うようになりました。竹林伐採やとれたてのお魚の調理など普段の生活では絶対できない機会もいただき、それも新鮮でワクワクドキドキ、トキメキいっぱいの体験が楽しかったです。これからも島の方達やこの訪問で知りあった方々と手島で色々なことができたらと考えています。

[尾崎 純さん]
今回わたしは三度目の手島訪問でした。一度目は島のありのままの自然に魅せられ、気軽な旅行者の気分。二度目は島の人たちとの関係が一歩深まり、第二の故郷を得た気分。それに続く今回の訪問。ミッションはずばり、「島の暮らしを脅かす竹林を伐採せよ!」。二日間の作業を通して、島の人たちと声を張り上げ汗を流したことで生まれた連帯感や、地元の課題に対して芽生えた当事者意識が、大量の巨大な筍にも勝る嬉しい収穫でした。
また、普段のサークル活動は農作業が中心だったので、竹林伐採に加え、早朝五時半からの漁に同行したり、香川本鷹の苗植え作業を手伝ったりと「農林水産業」全般を広く体験できたことも、今回特に印象的でした。


[岩男 望さん]
今回は私にとって2回目の手島訪問で、竹林伐採と竹のチップ化の作業を通じ、島の方々、参加した方々と交流しました。体を使いつつも、大勢での作業は楽しいもので、島の環境が少しでも良くなっていたら嬉しく思います。
期間中、私たちをあたたかく迎えてくださる方々と豊かな自然に普段と違う時間の流れを感じていました。漁に同行させていただいたり、集落の中を歩いたり、お宅にお邪魔させていただいたことで、島の方々の言葉、暮らし、島の歴史に興味がわいています。
このような機会を準備し協力してくださった方々に感謝しています。そして、これからも何らかの形で手島との関わりを持たせていただきたいと思っています。

[平井良江さん]
其処彼処から鳥の囀りが聞こえ、朝の到来を告げる。眼前には広大な海が広がり、海風が肌を擽ってゆく。さわさわと山畑の緑が揺れ、春の花が密やかに彩りを添える。
ああ、豊かな島だ。コンビニもスーパーも何もない。ただ、この手島は間違いなく豊かであった。島の外から突然やって来た私に、何のためらいもなく話しかけてくださる島の方々。あまりに屈託がなく、ちょっとでも島の外に出たら騙されそうな危うささえ感じた。しかしこの屈託のなさがが許される環境があることに感動し、安堵した。
竹チップを作る中でも、島民の方々の経験からくる知識の豊富さにただ圧倒され、共に作業をすることに誇らしささえ感じていた。
この豊かな手島で生きる人は年々減少している。人を呼び込むこと、新しいプロジェクトを立ち上げること、勿論こうしたことも必要だろう。ただ、この豊かさを、この屈託のなさが許される環境を維持する重要性について深く考えさせられた訪問であった。

[鈴木七央也君]
農業交流ネットワークの一員として、今までさまざまな場所を訪れて農作業をしてきましたが、それらの中でも今回の手島訪問は非常に印象に残るものとなりました。
初めて手島に上陸したとき、鳥の鳴き声しか聞こえないほどの島全体の静かさやのどかさに驚きました。
そして訪問初日の午後からさっそく始まった、今回の手島訪問の最大の目的たる「竹の伐採」。普段の農作業とは違うこの経験もまた大きな収穫でした。
ですが何よりも、竹伐採の際にたくさんのアドバイスをしてくださった吉田さんをはじめ、島に住んでいる方々と交流できたことが今回の一番の思い出です。3日間という短い期間でしたが、本当にお世話になりました。

[中村亮太君]
私が手島に行くのはこれが初めてで、正直名前さえ知りませんでした。いざ初上陸して感じたのは昔ながらのそれでいて立派な建物、鳥の声、風の音、自然…全てが壮大で包み込まれました。そしてあたたかい島民の方々との交流。丁寧に迎えていただき、楽しみながら作業し手島を満喫することができました。
それと同時にこの島の課題に「当事者」として考えさせられました。この雄大でかつあたたかい環境が失われることへの抵抗を再認識する一方、島という特異でユニークな場所を外部から画一的な方法で「発展し復活」させることへの違和感も感じました。楽しみつつ、自分たちがどこまで踏み込んでいくべきなのか、学びの多い訪問でした。

[岩澤素子さん]
今回は大型連休中だったこともあり、前回に比べて若い世代の方や子どもたちの姿が多くあったことが印象的でした。
滞在中には、手島のみなさんからさまざまな野菜や海産物を差し入れていただき、それらをどう調理すればおいしく食べられるかも併せて教えていただきました。
どれも本当においしく、とれたて新鮮で、島の豊かさを感じました。こうした豊かな自然環境や食文化・知識は、今回新しく知った手島の魅力のひとつです。
私自身が感じた手島の魅力を、今度はもっと多くの人たちに知ってもらうために、どんな形で発信することができるのか、考えていきたいと思います。

[正覚院 副住職 三好祥晃氏 (本島)
多方面の方々の協力によって、大成功に終わったのではと思っております。今回、強く印象に残りましたのは、私を含めて広島、本島の住民が同じ塩飽諸島の手島に集い、共に活動、交流ができたことにあります。ここ最近ではほぼ皆無になってしまった、塩飽の中での交流が復活する一つのきっかけになったと考えます。一見するととても簡単そうに思いますが、実際に会って話をする、この時間が大切なんだと改めて感じました。
また、一緒に参加してくれたインドの友人から、手島について、素晴らしい環境だと言ってもらえたことも、地元民にとっては気づかされる一言であったと思います。またとない貴重な機会を与えてくださった代表の尾崎さんには感謝しております。

[手島自治会長 藤原当正(まさただ)氏]
今回の竹林伐採プロジェクトは島民がは想像した以上の成果をもたらし、皆喜んでいます。特に高齢化が著しい手島では労力的にこのような大がかりなプロジェクトを進めることは不可能であっただけに、このプロジェクトに参加してくださった京大生を始め多くの方々に感謝しています。

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