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番組スタッフが取材した「聴いて思わずグッとくるGOODな話」を毎週お届けしている【10時のグッとストーリー】

*ニッポン放送+ラジオ番組ホームページで紹介されました。
http://www.1242.com/lf/articles/70606/?cat=life&pg=lovemelo




<以下抜粋>

きょうは、四国の魅力を世界に発信しようと、一人で様々な企画を立ち上げ、なんとEUの大統領にも会ってしまったという、ある主婦のグッとストーリーです。


最近「うどん県」のキャッチフレーズで、海外にもPRを図っている讃岐うどんの本場・香川県。
しかし四国を訪れる外国人旅行客は、よその地域より少ないのが現状です。そんな中、香川を拠点にたった一人でNPO法人を立ち上げ、四国の魅力をヨーロッパへ発信している主婦がいます。
四国夢中人(しこく・むちゅうじん)」代表の 尾崎美恵(おざき・みえ)さん・63歳。

「四国には世界遺産が一つもないんですが、世界に誇れるものはいっぱいありますよ」

2014年3月に祖谷渓に訪れる「四国夢中人」代表・尾崎美恵さん



愛媛県で生まれ、幼い頃から外国に憧れていた尾崎さん。しかし当時、特に地方では、「女性は結婚したら家庭に入るもの」という価値観がまだ根強く残っていました。

尾崎さんは東京の大学を卒業後、英語の講師を3年務めたのち見合い結婚。ご主人の実家がある香川県丸亀市に移り、3人の子供を育て上げました。ごく普通の主婦だった尾崎さんですが、30年ほど前、長男が通う幼稚園のシスターにフランス語を教わったのがキッカケで、フランスにも興味を持ち、子育てが一段落すると40代で岡山大学の大学院に入学。

家事をこなしながら、睡眠時間を削って猛勉強し、修士論文を書き上げました。
そして2007年、人生の大きな転機が訪れます。研修のためパリを訪れた際、ルーブル美術館の近くにあるうどん屋さんを見付けた尾崎さん。外には、長い行列ができていました。

「この人たちに、本場の讃岐うどんを食べさせてあげたい!」

うどんを食べるフランス人 うどんの美味しさは世界共通!



尾崎さんは、毎年ヨーロッパ中から大勢の人が訪れる、日本文化の祭典「ジャパンエキスポ」に、うどんで出展しようと決意。資金も組織もなく、うどん作りも素人でしたが、持ち前の行動力で香川県内を飛び回り、あらゆるうどん業者に協力を依頼。2008年、初めて讃岐うどんのブースを出し、翌年からうどん以外にも、お遍路など様々な四国の文化を紹介していきました。

これが反響を呼び、情熱に火がついた尾崎さん。次に思い付いたのが、有能なフランス人ブロガーを四国に招待するツアーでした。茶の湯、盆栽、俳句、四国遍路等をテーマに2週間のツアーを実施しましたが、中でもいちばん反響が大きかったのが「HAIKUツアー」。

2012年「欧州俳人による四国俳句巡り」 欧州俳人4人を招聘しました



ヨーロッパから訪れ、日本の文化に触れています



俳句を愛し、様々な作品を発表しているフランス人を四国に招き、俳句にゆかりの深い場所へ案内。四国の魅力をブログでPRしてもらう一方、彼らが詠んだ俳句を、一冊の本にまとめました。たとえば、こんな一句……「丸亀の 新酒一滴 瀬戸の味」

彼らの作品を、もっといろんな人に読んでもらいたい…そう考えた尾崎さんは、俳句愛好家で知られる、当時EUの大統領だったファン=ロンパイ氏に手紙を送ったところ、なんと面会が実現。句集を手渡すと、大統領も、お返しに自分の句集をサイン入りでプレゼントしてくれました。

俳句愛好家として知られる欧州連合(EU)のファンロンパイ大統領(首脳会議の常任議長) 手紙を送り、2014年1月24日に大統領との面会が実現しました



さらに、これまでの尾崎さんの活動を話すと、大統領は「トレビアン!」(すごいですね!)。その一言が、天からのねぎらいの言葉に聞こえて、何より嬉しかったという尾崎さん。

「有り得ない夢でも、情熱を持ち続けていれば叶うんだと実感しました」

尾崎さんの次の目標は、過疎化が進む、瀬戸内海の塩飽(しわく)諸島を元気にすること。
いま、京都大学農学部の学生たちと、島民が30人以下の手島(てしま)を訪れ、そこでしか採れない最高級の唐辛子「香川本鷹(かがわほんたか)」の栽培を手伝うなど、島を活性化する事業をスタートさせました。

幻の唐辛子「香川本鷹」ここでしか栽培していない味を守ろうと京大農学部の学生たちが栽培法を学んでいます



次は手島に、フランス人の芸術家を招待。使っていない建物をアトリエとして提供し、世界のアーティストたちが集うドリームアイランドにしたいという構想もあり、尾崎さんの夢はどんどん膨らんでいきます。

「私は特別、優れた能力があるわけでもなく、地位もお金もないない尽くしですが、唯一あるのが、皆さんとの“人脈”です」という尾崎さん。普通の主婦が、ここまでやってくることができたのも、多くの人たちの助けがあったからこそ。その感謝の思いは忘れません。

「いろんな人とつながることで、次の企画が生まれてくる。人脈さえあれば、あとは何とかなるような気がしています」

手島にある一面のヒマワリ畑 「若い人たちが手島に帰ってきたとき喜んでもらえるよう」と島民が植えたもの

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